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プリセプター「新人看護師と勤務が合わず、困っています」

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似たような境遇にある方やお悩みを持っている方が、少しでもお悩みを解決出来たらよいなと思い、質問提供者の許可を得て作成しております。

もし同じようにお悩みを抱えている方がいらっしゃれば、投書箱お問い合わせより質問をお送りください。

 

ケース6 プリセプター「新人看護師と勤務が合わず、困っています」

こちらは、「さくらこのお悩み相談室」の投書箱に頂いたご相談です。

匿名さんからのお悩み相談

プリセプティと勤務がなかなか合わず(コロナの影響で夜勤が多い)、進捗状況が確認できなかったり、指導に介入することができていないことが悩みです。

勤務が合わなくても、プリセプティと密に連絡がとれたり、進捗状況を効率良く確認する方法はありますか?( ;  ; )

また、それらの影響で指導の進め方が定まっておらず、病棟内での指導にあたる先輩方もストレスを感じている様子が伺えます( ;  ; )私が指導に入ってない間に、先輩からプリセプティの指摘をもらいます。例えば、アセスメントが全然できていない、患者さんに対してタメ口で話ししている、記録が毎日同じことを書いている、質問する時に自分で調べることをせずに質問する、等結構多くの指摘をもらいます。

私の指導不足と至らない点が多すぎて、結果的にプリセプティの成長をとどめてしまっていると思っています。先輩方はプリセプティのできていないところを1つみつけると、厳しさが増しています。厳しいことも大事なのは重々承知ですが、減点法でみているので、プリセプティのメンタルも心配です。

質問攻めな上に長々と申し訳ございません( ;  ; )
答えられる範囲だけでいいので、お返事よろしくお願い致します

(新人教育者(プリセプター)/看護師3年目/23歳)

さくらこからの回答

さくらこ先輩
さくらこ

匿名さんがプリセプティの現状を把握できている現状を、まずはポジティブに捉えましょう。プリセプターの一番の役割は、新人看護師の心のよりどころになることです。

匿名さん初めまして、質問ありがとうございます。

緊急事態宣言も解除された今、現状は少し変わってきているかもしれませんが、この「プリセプティと勤務が合わず、指導が滞ってしまう」というのは、今年だけの問題ではなく、毎年起こる問題だと思います。

そもそも、新人指導・教育というのはプリセプター1人が担うものではなく、部署全体で取り組むものであり、勤務が合わないから指導が滞るという状況が蔓延していること自体、理想的な指導環境とは言えません。

しかし、様々な施設や部署の話を聞くと、どうしても看護業界はこのプリセプター制度、ひいてはプリセプターという個人の教育者に責任を重く置きすぎています。

本来ならば、部署全体で教育方針を作り、最初の数か月の新人と勤務状況から、新人がいつまでにどの技術を習得すべきか、計画立てていく必要があります。

私の指導不足と至らない点が多すぎて、結果的にプリセプティの成長をとどめてしまっていると思っています。

もちろんプリセプターとして指導力が至らない部分はあるにしても、勤務が合わないことで指導が進まないことが、プリセプターとしての技量不足だと、私は思いません。

それは部署の教育体制の未熟さであり、現時点で出来うる教育の限界です。

先輩方はプリセプティのできていないところを1つみつけると、厳しさが増しています。厳しいことも大事なのは重々承知ですが、減点法でみているので、プリセプティのメンタルも心配です。

今時期の新人看護師の出来なさは、匿名さんがお気づきの通り、そんなに厳しくしなければならない段階ではありません。

減点法、良くないですね。今の時期は特に加点法で見てあげないと、「私はこんなことも出来ないんだ」「どんなにがんばっても褒められる、認めてもらえることはひとつも無いんだ」とメンタルが落ちていきます。

しかし、現状、日本のどこの病院を見ても、減点法で指導しているところがほとんどです。

匿名さんは、ちゃんとそこに気づけていて、立派なプリセプターだなと感じました。

また、そこに対するメンタルへの心配もちゃんと出来ています。ここが出来ているプリセプターは少ないと思います。

「新人看護師に寄り添う視点」が自然とできていて、とても素晴らしいと私は感じました。

つまり、匿名さんは実際には新人看護師と関われていないかもしれないけれど、プリセプターとしての資質は十分だし、自然と寄り添う視点が養われているということです。

 

では本題に入ります。

今一緒に勤務につくことが出来ず、プリセプティに寄り添えない現状をどうしていったらいいでしょうか。

まずは、一緒の勤務についたときは、加点法で認めましょう。多分私に言われなくても匿名さんは自然と出来ていると思いますが、今時期の新人看護師にとって、出来ていると認めることはとっても意味があります。

1人で業務を任されることが徐々に増えていく中で、日々ダメだしされている新人看護師は、「どうして毎日こうもできないことばかりなんだろう」と自己肯定感が著しく低下しズタボロです。

本来は部署全体に新人をポジティブに認める文化を醸成するのが一番ですが、現状今から作り上げるのは時間的に難しいですし、なによりプリセプターという弱い立場で先輩の意識を変えるというのは難しいです。

プリセプターとしてできることと言えば、新人看護師が先輩から受けている厳しい言葉を、言葉通りに受け止めないようにフォローします。

例えば、「アセスメントが全然できていなかったよ」と言われていれば、「アセスメントのことに着目されているということは、そのほかの技術は出来るようになったって言うことだよね」とか、「前回指摘されたことが、今回はされなかったということは、出来るようになったということだよね」という風に、先輩が足りない言葉をアフターフォローしてあげます。

先輩の言葉通り匿名さんが同調して「アセスメントできなかったって聞いたけど、どうなってるの?」などと詰め寄ってしまうと、新人さんはもう誰も頼る人がいなくなってしまいます。

このような振り返りを設けるのが勤務が合わず難しい場合は、交換ノートでもいいですし、最悪LINEでもいいです。触れ合う機会がないと、どうしても関係性は疎遠になってしまいます。

勤務が合う時は、なるべく細かく声をかけます。「私はこの職場で大事にされている」「私はここにいていいんだ」という所属への安心感を作るのは大事です。そしてプリセプターという存在に絶対的な安心感を持たせることももちろん重要です。

勤務は合わないかもしれないけれど、一緒の勤務の時はこの人に頼っていいんだ、という安心感が、新人看護師の離職を防ぐと言ってもいいと思います。

さくらこ先輩
さくらこ

最後に、さくらこから匿名さんへ。

この度は、質問箱に投書をありがとうございました。

匿名さんはとても良い教育者としての感性をお持ちです。
是非その感性を大事にして、良い教育を次の世代につなげていってくださいね。

そして、もしその職場で長く務めることがあったら、是非部署全体で取り組む新人教育を醸成していってほしいです。

さくらこ


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